帳簿はだれのためにあるのか。
誰のために帳簿はあるのか。
会計帳簿は商法や会社法で定めるところにより、”適時に”記帳することが求められています。
引用:商法
第四百三十二条 株式会社は、法務省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。引用:会社法
この適時というのは、現金取引については、日々、掛け取引については長くても1ヶ月に一度、記帳することが求められていると言われています。
なぜ、このようにこまめに記録を残すことを求められているのかというと、記録がだらしない経営者に倒産する会社が多いという経験則があるからです。
これについては帳簿の世界史を読むと、より詳しく知ることができます。
現在、中小企業が準拠すべきと言われている中小会計要領のチェックリストが公表されています。この中小会計要領のチェックリストのなかに、
すべての取引につき正規の簿記の原則に従って記帳が行われ、適時に、整然かつ明瞭に、正確かつ網羅的に会計帳簿が作成されているか。
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/2013/0128Waribiki1.pdf
というチェック項目があります。
ここにも”適時に”という言葉が見られます。
この中小会計要領に準拠した決算書を作成している会社の倒産件数は、中小会計要領に準拠しないで決算書を作成している会社よりも少ないとの傾向を金融機関から度々聞きます。
【帳簿の法則】
帳簿をおろそかにすると、倒産する可能性が高まる。
帳簿をきちんとつけると、倒産する可能性が低くなる。
帳簿を適時につけることで、適時に自信の経営成績を振り返ることができます。
悪い傾向を感じ取ったら、次の打ち手を考えて、実行することができます。
自身の経営状態については、帳簿が教えてくれます。
帳簿を適時につけましょう。
毎日の帳簿づけの習慣化が、
最小の労力で最大の効果をもたらす
最高に生産性の高い経営改善手法です。