貸借対照表から見えてくる資金繰りが苦しい理由。
2015年8月5日
貸借対照表の分析をしていますか?もし、資金繰りが苦しい方は、こんなお金の流れになっていませんか?
資金繰りが苦しくなる傾向
・流動資産が減って、固定資産が増えている。
・固定資産が増えて、流動負債が増えている。
流動資産というのは、簡単にいえば、現金または一年以内に現金になるものの金額の合計、流動負債というのは一年以内に返済しなければいけない金額の合計のことです。流動資産が増えれば増えるほど、現金もしくは短期間で現金になる予定のものが増えているので、資金繰りが楽になります。一方、流動負債が増えれば増えるほど、短期間で返済しなければならない金額が大きくなっていることを意味しますので、資金繰りは苦しくなります。
固定資産というのは、建物や機械など、長期間にわたって資金を回収する予定のもの(投資)ですので、すぐには現金に変わりません。ということは、流動資産が減って、固定資産が増えている状態は、資金繰りは苦しくなる方向に向かっていることを意味します。また、固定資産(建物や機械など)を買うために、流動負債(1年内に返済する必要のある借入金)で購入するとなると、お金が出ていく方が早いので、資金繰りはやはり苦しくなります。最後に、流動負債が増えて固定負債が減るというのは、長期間にわたって返済する予定だったものを、短期間に返済するよう予定を変更した場合を想像してみてください。お金が予定より早く出て行ってしまうので、資金繰りは苦しくなりますよね。
このように、貸借対照表から資金繰りの状況についても見て取ることができます。
流動資産を潤沢に、また、固定負債・自己資本の強化をして、どっしりとした財務基盤で会社経営をして行きましょう。
今日はグリーが大幅な減収減益になるとのニュースがありました。
グリー、103億円の最終赤字に転落 大幅な減収減益 - ITmedia ビジネスオンライン
これを機にグリーの資金繰りの状況はどんなものか、自分なりに決算書を読みといてみましょう。
いつもと違う見方ができるかもしれませんよ。
それではまた。
▽グリーの決算書のリンク▽
グリー株式会社 (GREE, Inc.) - IR情報 - IRライブラリー - 決算短信
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1275754