書面添付シンポジウム
本日は書面添付シンポジウムに参加してきました。
書面添付というのは、税理士が作成した申告書について、税務の専門家としてどのように調製したのかを書いた書面を申告書に添付することをいいます。
正しい決算書が作成されて、それをもって正しい申告書を作成しましたよというお墨付きを税理士の責任でもって保証するんですね。もちろん嘘を書いたら税理士は懲戒処分となります。
税理士は自ら責任を負いに行くわけですから、関与先はこの書面が添付されていると税務署や金融機関からの信用が格段に上がります。
税務調査でいえば、書面添付が付いている申告書については、まず関与している税理士への意見聴取があり問題がなければ是認され、問題がある場合に実地調査に移行します。書面添付が付いているもののうち、実際の調査に移行しているのは1.2%(H29年度)であり、申告書に適切な税理士の書面が添付が付いていればほぼ実地調査は省略されるといっていいのではないかと思います。
また、金融機関にとってもこの税理士の作成した書面を、「顧問税理士が決算書の作成プロセスを含め精査した正確な決算書の『信頼性の証』」であり、「融資審査における客観的かつ良質な『お客様情報』のひとつ」として位置付けているそうです(三菱UFJ銀行資料に記載)。
三菱UFJ銀行の和田氏によれば、
①粉飾→申告書に書面添付が付いているか?
②二重帳簿、二重決算書の恐れ→決算書はTKCモニタリング情報サービスで提出されているか?
+
③社長が自社を数字で説明できるか?
の3点で会社の信頼性が分かるとのこと。
今回のシンポジウムでは、書面添付の記載事項について、税務署から見た視点、金融機関から見た視点で、書いて欲しいことが異なり面白く有意義でした。
今後も、1件、1件、書面添付実践していきます。