梅田公認会計士のダイアリー

会計で会社や社会を良くしたいと情熱を燃やしています。現在、起業支援の拠点としてコワーキングスペースの運営にも力を入れています。

【経営】決めるということは退路を断つこと。

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 実のところ、副業はあまりお勧めしない。

 なぜ副業をお勧めしないか、それは本業でやっている人には絶対に敵わないからである。

 そもそも一人一人の費やせる時間が限られているなかで、副業としてやっている人と本業としてやっている人の仕事に費やせる時間に絶対的な差がある。さらに大事なのは、その人の仕事に対する熱量が圧倒的に違う。副業は+アルファ、本業はそれなしには生きていけない。人の生存本能を信じるのであれば、本業としている人の方が、その分野で圧倒的になれる可能性は高い。

決めるとは退路を断つこと

 私ごとですが、大学1回生のころに、公認会計士になることに決めた。その時はなんとなく25歳くらいまでに合格できていたらと甘く考えていたのですが、2回の不合格で勉強量の少なさや質の悪さを痛感し、次で合格できなければ死ぬと思い3回目で合格。日々、プレッシャーは感じましたが、公認会計士以外の道を断つことで、精神的にも肉体的にも余裕を持つことができた。そう、もともと出来の良い頭ではなくとも、公認会計士は合格する。出来の良い頭の人よりも、他のものを断てばいいだけのこと。

選択肢が多いほど人は迷う

 今の時代、個人で何でもできてしまう。事業の立上げなんて、自分ひとりでもできてしまうし、もしかすると、個人で年商何千万円、何億円というビジネスを立ち上げることもできる人も現れるだろう。

 そこでふと立ち止まらないといけないのは、お金のためだけに仕事をするのか?というところである。

 いくらでも稼げるビジネスアイデアがあるなかで、どれを取捨選択するのかは、あなた次第である。今はとにかく選択肢が多い。あのビジネスをやれば、あれだけ儲かる、このビジネスをやれば、これだけ儲かる。儲かりそうだから、このビジネスをやる。そんな考えで始めたビジネスは儲かったとしても、果たして自分の心は満たされるのだろうか。個人で何億も稼いだことがないので、稼いだ人に教えてもらいたいところではあるが、自分はそこを求めていないだろうと感じている。

  儲かるか儲からないかではなく、自分が人としてどう生きていきたいのかを中心に物事を判断すれば、選択肢は絞ることができる。絞ることができれば、他の道を断つだけ。

他の道を断てないのは人の目を気にするから

 それでも、他の道を断てないのは、失敗したらどうしよう、人にどう見られるだろうという、人の目を気にするところにある。私の場合、やったことない人、やっていない人、失敗したことのない人、自己保身の発言の多い人の意見は、基本的に心に落とさずスルーするようにしている。逆に、昔、自分の心の支えとなってくれた人や言葉をかけてくれた人の意見は、たとえ自分の思いに反することであろうと、どういう意図で言ってくれているのか汲み取ろうとしている。

 人の目なんて一時のことであり、失敗なんて人はすぐに忘れてしまうものである。小学生の頃の失敗なんて、自分は覚えているかもしれないが、他の誰が覚えているだろう。良くも悪くも人は自己中心的な生活をしている人が大半であり、自分のことを本気で気にかけてくれている人はごくごく少数なのである。

 だから、人の目を気にしている時間は非常にもったいないのである。

 社会に善いことを思いつき、考え、どう考えてもそれは善いことであるなら、他の道を断ち、やってみればいいのである。

断つから応援してくれる。うまくいかなければやめればいい。

 あなたが他の道を断てば、応援してくれる人が増える。気持ちの真剣さはひとに伝わるものだ。さて、伝わったからといって、うまくいくとは限らないけれど、伝わらないよりはまだいい。気持ちが続くまで、一生懸命やってみればいい。うまくいかなかったら、そこで他の道を選択してもいい。

 うまくいくかいかないかは時の運である。

 いま、この一瞬を一生懸命になれる自分になれる、そのスイッチの入れ方が分かれば、将来どんな選択肢を選んだとしても、自分の人生を生きられる人になるのではないかと思う。だから、うまくいかなくても、腐らないでおこう。

 

 いまを大切に。

 一生懸命生きていれば必ずいいことあるから。

 

 では。

 

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正法眼蔵随聞記 (ちくま学芸文庫)

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